琵琶湖 湖北の冬鳥

ホームページ「里山の自然観察」を開設するに当たって、琵琶湖の湖北へ、冬鳥の撮影に行きました。撮影した写真を11枚のスライドにしていますので、ご覧下さい。
湖北には、里山の自然が残っています。約20年前に、冬鳥の写真を撮りに、この地方に何度か来たことがあります。

三島池と伊吹山

山頂に雪をかぶった伊吹山を背景にした三島池は、絵になります。池の周辺が整備されすぎて、昔日の自然が失われていました。
潅漑用のため池であり、三島神社の神池として、古来から魚類・鳥類を保護してこられたようです。三島池は、マガモ繁殖の南限として知られています。池の南側に、三島池ビジターセンターがあり、野鳥の資料を展示しています。今年の冬は、暖かくカモの飛来が少ないようです。 オシドリは、池の中の島で昼寝をしており、写真撮影はできませんでした。雑木林があり、カラ類も観察できます。
この日観察した野鳥:マガモ、オナガガモ、ヒドリガモ、オシドリ、ダイサギ、アオサギ、カワウ、カワセミ、シジュウカラ、アカハラ

湖北の周辺マップ

西   池

小谷城址東側にある西池は、ヒシクイが飛来する池として知られています。夏に群生するハス、ヒシが、カモやヒシクイなどの冬鳥の餌場となります。ヒシクイは、ヒシの実が好きなことに名前が由来するガンの仲間です。
枯れたハスの間を、マガモやオナガガモが動き回っていました。池のそばに観察小屋があり、観光用双眼鏡が揃えてあります。
この日観察した野鳥:ヒシクイ、マガモ、オナガガモ、アオサギ、コサギ、ゴイサギ

湖北のコハクチョウ

国道の西側が琵琶湖、東側が早崎ビオトープです。コハクチョウは、琵琶湖から波のない早崎ビオトープで過ごすことが多くなっているようです。この日は、午前7時30分ごろに行きました。ビオトープは3区画に区切られていて、コハクチョウは約400羽休んでいました。
国道の歩道から写真をとりました。このビオトープは、実験段階で、土嚢とブルーシートで水をためているので、ブルーシートが入らないように写真を撮るのは一苦労です。午前九時ごろから、コハクチョウは、餌を探しに、家族単位で飛び立っていきました。昼間は、近くの田んぼに降りて、落穂、2番穂、草などを食べて過ごします。コハクチョウが越冬するには、こうした里山の自然環境が保全されている必要があります。滋賀県と市町村、NPOの方々が、琵琶湖を中心とした水質保全、環境保全に勤められています。
この日観察した野鳥:コハクチョウ、コガモ、アオサギ、コサギ、カワウ、ジョウビタキ

湖北の周辺マップ

早崎ビオトープ

早崎ビオトープは、昭和40年代に琵琶湖の内海だった早崎内海を干拓し水田にしました。 減反政策で荒れた水田を、昔の内海に再生する試みが、地域の住民の方々が中心になって2002年(平成13年)から進められています。
南東に積雪の伊吹山が見えます。この周辺の湖北の水鳥情報は、琵琶湖水鳥・湿地センターのホームページに掲載されています。

ビオトープ

ビオトープとは、ドイツ語の生命をあらわす“bio”と、場所をあらわす “topos” の合成語。 簡単にいえば「多様な生き物が生息する場所」のことをいいます。
何か特別なものをさすのではなく、私たちの身近にある森林や草地、河川や河原、池や湖沼など、さまざまな種類の生物が集まり、互いに支えながら生きていく空間をいいます。かつて日本の山村にもそれぞれ固有のビオトープがありました。しかし、人間中心の安全で豊かで便利な生活の追求のなかで、ビオトープは減少していきました。

湖北の周辺マップ

湖北水鳥公園

コハクチョウの多くが早崎ビオトープに移り、数は少ないですが、琵琶湖の中州や浅瀬で過ごすコハクチョウを観察できました。この付近から、竹生島、対岸の函館山などの山並みに沈む夕日はすばらしく、写真撮影スポットになっています。
尾崎港の近くの山本山に 、オオワシが来ていて、超望遠レンズを持った趣味の写真家が集まっていました。この光景は、約20年前に来たときも同じでした。オオワシも、世代を超えてこの尾崎港の里山に来ています。
この日観察した野鳥:コハクチョウ、ヒシクイ、マガモ、ヒドリガモ、アオサギ、キンクロハジロ、トビ
湖北地方のガイドは、滋賀県の湖北ガイドのホームページをご参照下さい。

湖北の周辺マップ


non object