岡山県自然保護センターが運営するタンチョウの自然生育実験場(つるの里 槻)は、2011年12月にタンチョウの野外行動調査が完了し閉鎖されました。
このページに掲載しているタンチョウの自然生育記録は2007年のもので、今では貴重な資料になっています。
この年、NHK岡山放送局の「岡山トラの穴」で「飼育数全国一! タンチョウの里の巻」として放映されました。
このページは、タンチョウの子育て記録として、今後も掲載いたします。
タンチョウについて
丹頂(タンチョウ)の名前の由来は、丹(赤色を表す)、頂(いただき・頭を表す)からきている。頭の赤い鶴という意味である。頭の赤い部分は、ニワトリのトサカにあたる。
タンチョウのオスとメスは、同じ形態をしており見分けにくい。オスに比べて、メスは若干小ぶりである。
タンチョウの立ち姿では、尻尾と見られる黒色の羽根は、次列風切り羽根、3列風切り羽根である。翼を広げた写真で見ると尻尾は白い羽根である。日本に生息する鳥の中で、一番大きな鳥である。
タンチョウの学名:Grus japonensis 英名:Manchurian Crane
名前からも分かるように日本および満州(中国東北部)に生息している。日本では、天然記念物に指定されている。明治時代の乱獲で、日本のタンチョウは絶滅の危機に瀕したが、釧路湿原の農家の山崎定次郎さんがタンチョウの餌付けに成功し、現在では約1000羽を数えるまでになった。タンチョウは、中華人民共和国の国鳥に指定されている。
タンチョウの餌
タンチョウは、雑食性で、穀物、種子、草、小魚、昆虫などを食べる。岡山県自然保護センターでは、アジ、オキアミ、ドジョウ、フナ、とうもろこし、ペレット(配合飼料)などを、与えている。自然育成の実験場である「つるの里 槻(つき)」では、餌入れに工夫が施されている。カラスやサギに餌を横取りされないように、長い筒を餌箱にしている。首の長いツルのみ餌を食べることができる。
タンチョウの繁殖
タンチョウは、一夫一婦制で、一度結婚すると死ぬまで分かれないといわれています。繁殖時は、特に、縄張りを作り、他のツルをテリトリー(縄張り)に入れません。「つるの里 槻」での自然繁殖でも、広大な中州にタンチョウの1家族(親2羽、雛2羽)にして、自然生育させています。
雛の成育過程
生後11日目に、初めて「つるの里 槻」へ行き、雛の写真を撮りました。それから、原則として、毎週写真を撮りに行っていますが、中州の遠くにいて写真が取れなかった時、都合が悪くて行けなかった時もありました。雛の成育を写真で見て下さい。
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抱 卵 | 抱 卵 | |
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生後 11日目 | 生後 18日目 | |
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生後 25日目 | 生後 32日目 | |
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生後 39日目 | 生後 50日目 | |
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生後 66日目 | 生後 73日目 | |
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生後 87日目 | 生後 94日目 | |
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生後 101日目 | 生後 107日目 | |
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生後 115日目 | 生後 123日目 | |
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生後 129日目 | 生後 135日目 | |
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生後 137日目 | 生後 142日目 | |
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生後 156日目 | 生後 156日目 成長の記録(最終) |
参考資料:岡山県自然保護センター発行「タンチョウのおはなし」
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