2009年1月11日(日)雪の中のオシドリの写真を撮りに、米子行きの一番列車に乗る。
山陰地方は昨夜からの雪で、日野町周辺は30cmの積雪である。3年前から、日野川のオシドリの撮影に、毎年数回行っているが、雪の中のオシドリは写真は無い。
新見駅辺りから夜明けを向かえ、雪景色である。神代駅付近から、積雪が深くなり、中国山地を越えて、鳥取県に入ると積雪が多くなっていた。天候は曇り、時々薄日と雪花が見られた。
根雨駅を降り、新雪に足跡をつけて、観察小屋までいく。日野川の中州は、雪で覆われ、オシドリの集団を観察できた。白い雪の中に、オシドリのオスの羽が一際彩を放っており、感激した。
今回は、マガモの姿が見受けられなかった。今まで、写真の中に、必ずと言って良いほど、マガモを写しこんでおり、オシドリのみの写真を撮影するのは難しかった。
また、鉄橋を渡る電車の音で、オシドリは対岸に飛び立ってしまうのであるが、今日は、違っていた。飛び立つものの、また中州に帰ってくるのである。
前景、背景に、雪をかぶった木立を入れたオシドリのいる風景が絵になった。今日は、期待以上の写真撮影ができたので、「オシドリのドングリ募金」に、いつもより多く入れた。
一緒に写真撮影していた地元のご婦人が、温かい「うどん」を食べに行こうと誘ってくれた。開店は午前11時だそうだが、その人の案内で午前10時に行って店を開けてもらった。この店は、オシドリを観察できる11月~3月まで、開いているそうだ。写真撮影で寒さを忘れていたが、温かい「うどん」は格別であった。
雪の中のオシドリに感激して、「オシドリ 日野川」のページを新設しました。
オシドリは、ロシア沿海地方・樺太、北海道・東北地方などで繁殖します。中国・四国地方には、冬鳥として渡ってきます。日野川の多くは、ロシア沿海地方から飛来した個体でしょう。
冬鳥のオシドリは、群れで生息し、樫など常緑樹の茂る湖、池、川などで越冬する。マガモ、ヒドリガモなどと異なり、神経質で、人に近づいてくることはない。
カモ類の多くと同じように、オシドリのオスは、10月頃から羽根が換わりはじめ、1月後半から2月が最も美しい。タンチョウのつがい(夫婦)は、生涯そいとげるが、オシドリは毎年つがいが異なる。メスよりオスの個体数が若干多い。そのためか、オシドリのオスの美しさは芸術品であり、愛好者が多い。
繁殖期の4月・5月には、水辺近くの洞(うろ)に巣を作り産卵する。子育ては、メスがおこない、この時期にはつがいを解消している。繁殖期後には、オスは夏羽(エスプリ)に換羽し、メスに似た地味な色合いになる。
椎、樫、楢類のドングリが好物で、イネ、草の種子など植物性の雑食性である。夜行性で夜間に採食する。昼間は、繁みで昼寝する。